最近では、あらゆる異業種からエンジニアへ転職するというケースが、以前よりも珍しいことではなくなってきました。
未経験からエンジニアへの転職となると、接客業、営業職、公務員、製造業など、前職ならではの経験や能力を活かした転職が多く見られます。同時に、異業種からエンジニアやIT業界へ転職することにより、生活面や仕事内容がガラッと大きく変わるでしょう。
この記事では、営業職からIT業界へ転職した場合の、生活面・精神面・業務内容の3つの変化について一例として解説していきます。
生活面の変化
リモートワークの実現
コロナ禍では、業界や職種を問わず多くの人が一時的にリモートで仕事をしている時期がありました。コロナが落ち着いてから、客先訪問や飛び込み営業等で必ず足を運ばないといけない営業職では、出社をして仕事をしている人の方が多いのではないでしょうか。
一方で、IT業界ではリモートワークを推奨している企業が比較的多い傾向にあります。また、IT業界の中でも、特にエンジニアはPCがあれば仕事ができるということもあり、リモートワークを実現できる可能性が高い職種です。
そのため、リモートワークを推奨している企業に転職することで、毎日会社まで通うことなく自宅で仕事ができるようになります。これは、生活における大きな変化となるでしょう。
時間に余裕がもてる
リモートワークが実現すると、通勤時間や身支度等の外出するにあたる準備が省けるため、始業前後の時間にかなり余裕ができるようになります。通勤に片道1時間かけている人は往復で2時間も、自分のために充てる時間が増えるでしょう。
時間に余裕がもてるようになると、始業前後の時間を勉強、運動、趣味などに充てることができで、より生活が充実したものとなります。
また、勤務時間が長く睡眠時間を削っていたという人も、出来た時間を睡眠にあてることができて、睡眠不足解消にも繋がるでしょう。
健康志向が強まる
営業職では客先訪問等で外出することもあり、日常的に身体を動かすこと機会が多くあります。
一方で、エンジニアとなるとPC1つで仕事が出来てしまうということから、自宅やオフィスから一歩も出ないで座りっぱなしの時間が長く続きます。通勤がある人なら通勤時に歩きますが、リモートワークだと尚更身体を動かすことが少なくなります。
そのため、ウォーキングやランニング等で、日常的に運動を取り入れようという意識が高まり、健康志向が強まる傾向にあるでしょう。実際にコロナ禍でリモートワークがメインになっていた時期は、ジムへ通う人が増えていたこともありました。
身体を動かさない職種だからこそ、運動をしようという意識が強まり、結果的に健康志向になっていくのです。
精神面の変化
わからないことへの不安
営業職では、基本的には売上目標という指標が個々にあり、それに向けて営業活動を行い、定期的に結果を振り返るようなサイクルかと思います。その中で、一番頭を悩ませるポイントは「売上が上がらない」「どうすれば営業成績がよくなるのか」ということが多いでしょう。
一方で、エンジニアの仕事は、納期までにプログラムを完成させることがメインとなります。そのため、経験が浅いうちは、プログラムの実装方法がわからなかったり、エラーが出て解消できないような場合に、どう解決したらいいのかわからないということが多々起こるでしょう。
自分の知識や技術ではカバーできないような内容に遭遇すると、1人で解決できなかったらどうしようという、わからないことへ大きく不安を感じるのです。個人の性格にもよりますが、エンジニアは営業職よりも比較的わからないことへの不安が多く募るでしょう。
業務への責任感
上述のように、エンジニアの仕事は、納期までにプログラムを完成さえることがメインとなります。また、大体のプロジェクトは複数人で進行されるため、1人のミスや納期遅れが全体に迷惑をかけてしまいます。
そのため、自身が担当している機能が期日に間に合わず、プロジェクトの進行を遅らせてしまわないようになど、担当箇所に対する責任感がより強まります。
営業職でも、関係者と協力して進めることもありますが、基本的には個人の売上目標が一番の指標となります。よって、営業職とエンジニアでは異なる責任感となるでしょう。
向上心が強まる
エンジニアとして、プログラムの開発や改修を行っていると、日々わからないことやエラーと遭遇します。その度に、その内容やエラーについて調べたり誰かに質問をする等して、それらを学んで吸収していきます。
そのようなことを繰り返していると、人にもよりますが、わからないことがわかるようになる瞬間や、新しい知識を吸収していくことが、段々と楽しくなっていくでしょう。そして、学習意欲や向上心が強まっていきます。
他職種と比較し、日常的に新しい知識や技術を学習することが求められる職種となります。学習を日々続ける中で、より向上心も高まりやすいといえるでしょう。
業務的な変化
PCと向き合う日々
営業職では、社内で事務作業を行ったり客先訪問で外出したりと、日により行動パターンは異なるでしょう。また、外出することにより、気持ちの切り替えやリフレッシュにも繋がるケースもあります。
一方で、エンジニアは、PCを使用した作業がメインとなるため、PCと1日中向き合っていることも珍しくありません。
コロナ禍でオンライン会議等が当たり前になったことで、今も継続して、打ち合わせや会議を全てオンラインで実施している組織も一定数あるかと思います。その場合は、打ち合わせや開示の時間もPC画面を見続けることとなるため、1日中PCと向き合う日々が続きます。
チャットでのコミュニケーション
営業職として出社して仕事をしていれば、必然と隣に座っている先輩や上司に対して、対面で質問や相談をすることが当たり前でしょう。
一方で、リモートワークをメインとするエンジニアは、質問や相談をするにも隣に誰もいないため、基本的にはチャットを使用したコミュニケーションとなります。
人と話す機会が減ることで気が楽と捉える人もいますが、チャットベースで、相手に伝わりやすい文章を考えたり、相手の温度感を読み取る等は、慣れないうちは大変かもしれません。
また、人にもよりますが、もしわかれば教えてほしいな…ぐらいの軽い質問をサクッとするという行為がチャットベースではし辛いこともあるため、比較的1人で解決しないといけないケースが多いでしょう。
期日を意識した進行
営業職では、四半期毎や一定期間の売上目標を意識して、業務を進めることが多いでしょう。
一方で、エンジニアには売上目標という指標はなく、プログラムやシステムを仕上げる期日が一番の目安となります。
納期通りにシステムを納品するためには、各プログラムがスケジュール通りの期日に完成され、プロジェクトが遅れなく進行していくことが必要です。
そのため、個々の担当箇所のプログラムを完成させる期日を意識して、業務を進行させることとなるでしょう。
まとめ
営業職からIT業界へ転職した場合の、生活面・精神面・業務内容の3つの変化について一例として解説してきました。
あくまでも、人により感じることや変化は異なるため一例としての変化となりますが、何かしらにおいて大きくガラッと変わることとなります。
エンジニアに転職することで、生活や業務等に変化を求めている人にとっては、この記事で紹介してきたような変化が見込まれるでしょう。