ここ数年で、「プログラミング」や「プログラミング学習」というワードが、世の中に急激に増え興味を持たれる分野となりました。
最近よく耳にするけど、「プログラミングがなぜ今人気の分野なのか?」「実際どこでどうやって使われているの?」など多くの疑問を抱いている方も少なくないかと思います。
ここでは、プログラミングが求められている背景、プログラミングがどこで使われているか、そしてエンジニア以外の人でもプログラミングを学ぶべき理由を解説していきます。
プログラミングが必須の時代へ
急速に進むIT化
2020年に誰もが予想もしていなかったコロナウィルスが流行し、コロナ禍の状況は世の中のIT化に大きな影響を及ぼしました。
世界中で人々の接触が制限され、日本国内においてもテレワークやオンライン通話アプリなどの普及が進み、これまで以上に社会のデジタル化の必要性がより明らかになったのです。一部の企業のみでしか取り入れられていなかったテレワークを、多くの企業が実施していた時期もあり、コロナ前に比べより身近なものにもなりました。
その結果、企業のクラウド活用や、DX(デジタルトランスフォーメーション)の流れが一気に加速しました。家庭においても、家の中で完結できるeコマースや、定額制と言われるサブスクリプション型のサービスなどが増加。3年ほど続いたコロナ禍は、社会そして個人の消費行動までオンライン化していきました。
社会全体のIT化が進む傾向は今後も続くことが予想され、さらにIT技術は進化していくでしょう。
プログラミング教育が必修化
最近では、ITの普及に伴い、小学校・中学校・高校でのプログラミング教育が必修化とされました。
小学校でプログラミング教育が必修化されたといっても、プログラミングという科目が新設されるわけではありません。小学校でのプログラミング教育は、算数・社会・理科・音楽などの各科目の授業内に組み込まれる形で行われます。
必修化の目的としては、難しいプログラミング言語を覚えたり書いたりすることではなく、「論理的思考力を身につけること」が一番の狙いとなります。
それに加え、将来的にプログラミングが出来る人材を育てたい、また子供のうちからITがより身近な存在になるために取り入れられたとも考えられるでしょう。
実際にプログラミングが使われているものやサービスとは?
プログラミングが欠かせないものとなってきているのは理解できても、実際にプログラミングはいつどんな場面で使われているのか、イメージが沸かない人もいるかと思います。
そんな方に向けて、実際にプログラミングが使用されているサービスやモノについて、代表的なものを解説していきます。
Web/スマホアプリケーション
Instagram・Twitter・フリマアプリなど、日常的に使っているサービスは、すべてプログラミングが利用されているアプリケーションにあたります。
例えば、サイトにアクセスしたときに目にするトップページから、会員登録・写真投稿・情報検索・メッセージ送信などのあらゆる機能が、プログラミングによって実装されています。
近年では、あらゆるアプリケーションが開発され、人々の生活やビジネス活動において欠かせないものといえるでしょう。
ゲーム
ゲーム全般も、プログラミングによって作られている製品となります。イラストやシナリオ、音楽などの「素材」はもちろん必要ですが、プログラミングされて初めてゲームの機能を持つのです。
例として、SwitchやPS5などのゲームソフトや、スマホで操作しているゲームアプリ、インターネットに接続してプレイするブラウザゲーム、3D空間で迫力や臨場感を楽しめるVRゲーム等が挙げられます。
具体的には、Unity等のゲーム作成に必要な機能がセットになったソフトウェアや、C#、C++、JavaScript、Swift、Rubyなどのプログラミング言語を使用し実装していくのです。
家電製品
生活に欠かせない身の回りの家電製品全般も、プログラミングされたプログラムによって動くものばかりです。
例えば、テレビのリモコンを押すとチャンネルが変わる機能、電子レンジが時間と電力を調節してくれる機能など、すべてプログラミングによって実装されています。
また、最近はレストランで配膳ロボットが導入され、注文されたメニューを厨房から客席まで運んでくれるような光景を目にすることもあります。ロボットが勝手に自由自在に動いているように見えますが、どういう条件の時にどういう動きをするのかというプログラムが、あらかじめ組み込まれているのです。
非エンジニアでもプログラミングを学ぶべき理由
論理的思考力が身につく
論理的思考力は、効率的に仕事を進める上で、社会人として必要不可欠な能力と言われています。では、その論理的思考力とプログラミングが、どう関係しているかを見ていきましょう。
プログラミングでは、コンピュータに対して実行してほしい作業を順序立てて指示するプログラムを書く必要があります。一部でも記述を間違えてしまうと、挙動がおかしくなったり想定と違う動きをしてしまいます。
そのことから、事前に考えられるすべてのパターンを洗い出して、整合性を取りながら慎重にプログラムを作らなければなりません。
そのような過程の中で、複雑なものを整理し筋道を立てて考えることのできる論理的思考力が身につくことになるでしょう。
スキルが役に立つ
プログラミングは専門性が高いため、習得した技術や知識は自身のスキルとなり蓄積されていきます。
蓄積されたスキルが高ければ高いほど、IT人材としての市場価値が高まり、それに伴い収入アップを実現することができます。
また、プログラミングスキルを習得するとPC1台あればできる仕事が増えるため、好きな場所で好きな時間に働くようなことも可能になります。
将来性が高い
近年、デジタル庁が新設され、国を挙げてIT化を推進するような動きがありました。
その背景には、日本では2030年には約79万人ものIT人材が不足すると言われていて、深刻な人材不足に陥ることが予想されています。
一方で、上記で紹介したとおり、プログラムが使われているものやサービスのほとんどが、日常生活には欠かせないものや近年流行しているものであるため、プログラミングができる人の需要は高まるばかりです。
プログラミングができると、将来的にみても必要とされる人材になることが期待できます。
まとめ
プログラミングが求められている背景、プログラミングがどこで使われているか、そしてエンジニア以外の人でもプログラミングを学ぶべき理由を解説してきました。
複数の背景からIT化が急速に進み、プログラミングスキルやプログラミングが出来る人材は、非常に重宝される時代となってきているのです。
まずは、プログラミングが重宝される理由やプログラミングを学習することの意味を理解し、将来の自分やスキルのために学習に取り組んでみましょう。